じゃじゃ馬6
真っ暗な寝室で、お互い裸になって、じゃれあうようにキスをする。
昨夜時任に付けた痕は憶えてないのでムカついたので、その上から更に濃い痕を付けていく。そして別のトコにもつけていく。
時任は「馬鹿っ変なトコ触んなっ」って何度も言うけど、無視して触ってると次第に息が上がって、可愛い声を出してくれるようになった。
そして、お互いの手で触りあって、仲良く達した。

すごく、満足だった
でも、何か、足らない
もっと時任が欲しい
そんな欲望が首をもたげてくる
そしてその欲求に逆らえなかった・・・

最初だし、挿れるつもりはなかったけど、もう、止まらなかった。
時任の足を開かせて、二人の吐き出した熱を指に絡ませて、後の入り口を広げるようになぞる。

「!?、ちょっ、久保ちゃんっ、どこ触ってんだよっ」

男同士のやり方を知らないのだろう、時任が体をすくませた。

「ごめん、止まらない」
「って何すんだよっ」
「お前の中に入れて?」
「え…?」

言いながら、二人の熱を潤滑油に時任の内部に指を差し込む、時任の体が強張った。

「!?っ」
「ここに」

一本だけ入れた指で、解すように内部で動かす。

「俺を入れて?」
「っ、やっ…ん…っ」

深い口付けをして反論を許さないように口を塞ぎ、内部の指である箇所を探す。

暫く探ると…

ビクッ、時任の体が跳ね上がった。

目的の場所が見つかったようだ。

「…っ!やっそこやだっ!…」

強い快感に怯え、抵抗するけども、次第に喘いで息が荒くなる。

「んっ、や…くぼちゃん…」

時任自身にも指を絡め、舌と指で丹念に入り口を解していく。

止められやしないが、せめて、傷つけたくは無かった

時任の喘ぎ声と、卑猥な粘着質な音が室内に響く・・・


* * * * * * 


耳を塞ぎたくなるような音と、久保ちゃんの指と舌でどうしようもなく体が熱くなる。

久保ちゃんの指が好き勝手に俺の中で動いる。

初めて、他人の存在を体の中から感じていた。

それが久保ちゃんだと思うと余計、熱くて、熱くて…

頭が沸騰する


「くぼちゃん…熱い…、も、や…」

どうにかして欲しくて久保ちゃんを見つめた。

「そんな目で見て、煽んないでよ」

そう言って久保ちゃんは笑いながら俺に口付けをして、中の指を抜いてくれた。

「…ごめんね?」

何が?、と問う前に、何か熱い物を押し当てられ、強引に、内側から引き裂くように入ってきた。

「!?…ッ」

指よりも大きくて、ずっと熱くて、痛い、余りの衝撃に、息が止まる。

「時任、息、して…」

苦しそうに息を吐き出しながら、久保ちゃんが呟く。

そうだ、入ってきたのは久保ちゃんだ。

久保ちゃんだ、久保ちゃんだ、久保ちゃんだ…

「くぼ…ちゃん…」

その痛みを与えてるのは久保ちゃんだけど必死になって久保ちゃんに助けを求めるように手を伸ばして背中にすがる。

「ハァ…、ハァ…」

だんだん、息が出来るようになってきて、…次第に体が熱くなってきた。

「時任…」

久保ちゃんは何かを押し殺すように低い声で呟いた後、俺の中の久保ちゃんを動かし始めた。

「やぁっ…」

熱い中を、もっと熱いものが出入りして、更に熱が生まれる

「あ…っ、あっ」

痛いけど、熱い

熱いけど、痛い

けど熱い

次第に熱さしか感じられなくなって

…何も考えられなくなっていた


* * * * * * 


触ってるだけじゃ足らなくて、

口付けるだけじゃ足りなくて、

挿れるだけでも足りない…

体の熱を出して、混ざって

境目がなくなるよう

融けてしまいたい

交じり合う、混ざり合う、…そんなSEXがあるなんて知らなかった

時任の中に自分を埋め込んで、動かして、熱を高めていく。

時任の中は熱くて、熱くて、気持ち良い

そして、それ以上に愛おしい

自分はこんなにも時任を欲していたのだ

傍にいられれば良いと思ってた自分を嘲笑う

傍にいられても時任が他人の物になるのが許せないなら結果は同じだ

どんなに足掻いても結局自分は時任を欲するのだ

無邪気に笑う時任も、拗ねる時任も、怒る時任も、こうして喘いでる時任も全て自分のものだ

誰にも渡しはしない

独占欲はそのまま熱となって時任を翻弄する

腰を動かし、熱を高めて、時任に自分の跡を付けていく

自分の熱で時任を壊すように激しく動く

熱にうかされ朦朧としている時任は潤んだ目で俺を見上げて喘いでいた。

その様に、更に熱が上がる
限界が近い

「時任…」
「あっ、やっ、くぼちゃ・・
「ん…」
「はぁっ、やぁ、あ、くぼちゃ…ん…っ!!!」

とうとう堪えきれなくなった時任が熱を吐き出す
ほぼ同時に自分の熱も吐き出した
自分の熱で時任の中が埋まり、二人が融けたような錯覚が起きる

『ホントに融けあってしまえればいいんだけどね…』


それでも、甘い満足感と脱力感が心地よい


ハァ、ハァ…

息の荒い時任にキスをして、舌を絡める

せめて、吐息だけでも溶け合うように

「ん…」

時任は脱力しきって応えてくれない

『もう一回したいんだけどなあ…』

再びキスをしてみる

反応が無い

「時任?」

見やると、時任は気を失うように眠っていた

「まあ初心者にはハード過ぎたよね…」

諦めて自分も寝ることにした

良い夢が見られそうだ

出来ればさっきの情事が夢に出ると最高だなぁなんて都合の良いことを考えながら

満腹な駄犬は時任を腕に抱きこんで、まぶたを閉じた・・・



next...
 
あー・・・ポエムエロ?
なんかもう恥ずかしすぎです。次でラストです。

2007.3.9
  >> 妄想文 INDEX >>