１０月１９日　商品名『○○○』
	秋といったら味覚の秋、味覚の秋といったら栗 しかもあとちょっとでハロウィン、ハロウィンといったらかぼちゃ 栗とかぼちゃといったらすうぃーつ 新し物好きの甘党には見逃せない時期っしょ？（笑） 街中はかぼちゃランタンのディスプレイが増え、花屋さんにも飾りのかぼちゃが売られている。クリスマスほどメジャーでもないのでオレンジ色がちらほら見える程度。それでもイベントに敏感なコンビニにはハロウィン特集としてかぼちゃ関連商品が並ぶ時期。 深夜、鵠さんのバイトからの帰り道に赤と緑のネオンが目に付いた ファミマの新商品は全部食べたけどセブンのはまだなんだよね 「時任ー、待って、ちょっと寄ってく」 「んー、あ、俺様かぼちゃプリン食べたい」 「はいはい」 時任は甘いものはそんなに好きじゃないけどかぼちゃは好きなんだよね ほのかな甘さとざらざらした食感がカロリーメイトと似てるせい？ 外よりもちょっとだけ暖かい店内に入ると「いらっしゃいませ」の声 時任は雑誌コーナー、俺はスウィーツコーナーへ ・・・セブンは北海道特集なんだねえ お菓子売り場には北海道男爵ポテチ、惣菜コーナーは男爵ポテトサラダに男爵ポテトスープ、スウィーツコーナーには濃厚クリームチーズケーキ・ふわとろ牛乳プリン・などなど。これでもかと北海道名産品を使った品がズラリと並んでいる。ハロウィン特集を組んでなくてもかぼちゃは季節物なのでどこの店でもたいていあるはずなんだけど、残念ながらお目当てのかぼちゃプリンは見当たらない 「時任ー、かぼちゃないけどどうする？」 「げっ、マジ？」 「帰り道にも一軒コンビニあるからそっち寄ってく？」 「うー、そうする」 セブンでは自分の分のチーズケーキとふわとろ牛乳プリンとふわとろマロンプリンを購入。プリンはなんとかチャンピオン監修の新商品らしい。持って揺するとふるふると中が揺れてるのが分かるんで期待できるかも？ 店を出て暫く歩くと白と緑のネオンのローソン。入ってスウィーツコーナーに直行する。 「げっ売り切れてんじゃん！」 「あれま」 「うううう〜、そんな食いたかったわけじゃねーけど食べれないとなったらすっげー食いたくなってきた！久保ちゃん！も一軒行こ！」 「はいはい」 それでも自分の分のマロンクリームシューとマロンサンドを購入。マロンサンドはマロンクリームにマロングラッセを挟んだ新商品、マロンクリームシューは生クリームとマロンクリームの二層構造でこれも新商品、どっちも季節限定品。去年も似たようなの出てたけど限定品って弱いんだよねえ 「んじゃファミマ行こうか、あそこハロウィン特集してるから」 「おう！」 ファミマはいつもの帰り道からちょっと外れて暫く歩いたとこにある。ハロウィン特集をしているのでそこら中にかぼちゃのディスプレイが飾られている。ここならさすがにあるだろう。 「うー・・・」 なのにスウィーツコーナーの前で時任は一人うなっている 「どしたの？」 「俺の欲しいのが無い」 みればかぼちゃプリンシュー・かぼちゃパイ・かぼちゃチーズケーキなどなどいろいろある。けれど確かに時任の好きなシンプルなかぼちゃプリンが無い。 「かぼちゃシューは？中にプリンが入ってるらしいよ」 チーズケーキは有名パティシエと有名料理人のコラボ商品。かぼちゃクリームとスポンジ生地の２層構造でなかなかの人気商品らしい。 「ごてごて甘いのはパス」 あらら、にべもない・・・ 「うー、仕方ねえ、カロリーメイトだけで我慢すっか」 「もう近くにコンビニないからねえ」 カロリーメイト１箱とかぼちゃシューを買って店をでる。 しばらく歩き続けると今度は９９のディスプレイが見える。最近出来た９９円ショップだ。そういやまだ入った事ないっけ。 「ねえ、ここならあるんじゃない？」 案の定シンプルなかぼちゃプリンが並んでいた 商品名『ぼくかぼちゃ』、名前もしごくシンプルだ ５個まとめて買って店をでる。時任はまだ食べてないのに満足げな顔をしてニコニコしてる。この分だとしばらくこれにハマリそう。いいけどね、安いし。 「俺ってさ季節限定商品とかってさ、うまいのもあっけど気に入っても続けて食べれないじゃん。すぐ店で売らなくなるの。だから好きじゃねえ」 「あーなるほどね」 「久保ちゃんもいろいろ買ってっけどコレだ！っていうの見つけて食べらんなくなったら嫌じゃん？」 「うーん、それほどツボに入るのってなかなか無いんだよねー」 時任は好みが一貫していて好き・嫌いがハッキリしてる。しかもハマリだすと一途にそればっか食べ続ける。手当たりしだい新商品を手を出す俺とはえらい違い。夢中になれるのを探してるのか、新たな刺激を求めてるだけなのかすでに不明。どっちだろ？ 「そういや久保ちゃんが何か続けて買うのって見たことないかも」 「そう？」 「あー、でも一つだけあるじゃん。カレー！毎回毎回毎回毎回飽きるほどカレー作るじゃん」 「あれもハマリ物っていやそうかもね」 「極端なんだよな久保ちゃんは。食べもんじゃなくてもさ滅多に気に入らないけど気に入ったらとことんやり続けんの。やめらんないの。煙草も、麻雀も、カレーも、ぜってー吸い過ぎ・やりすぎ・作りすぎだってーの！」 「あーもひとつ足んない」 「あ？何が？」 「俺のやめられないもの」 「･･･他にあったっけ？ゲーム？」 「･･･さあ何でしょう？知りたい？（意味深に微笑）」 「（嫌な予感）別にイイ」 「あら残念。それ以外にも実はあったらいーなーって商品ならあるんだけどね」 「どんなん？」 「味は最初ピリ辛なんだけどだんだん甘くなって癖になりそーな感じ？」 「はあ？」 「パッケージはでっかいつり目がちの黒猫で、爪が長いのがいいね。可愛くて、見てるだけでも飽きなくて、食べたら癖になるなんて最高だあね」 「・・・・・・・・」 「んで商品名は・・・」 バコっ！！ 「っ〜〜〜もうイイっ！！」　 真っ赤になった時任は早足で歩いていってしまう うーん、どっかに売ってないかねえ 『ぼく、ときとう』 あったら絶対買い占めちゃうんだけどね？ 並んでたらそれ全部、在庫も、会社も買っちゃうかもよ？ まあ本物には適わないけどね ＜終わっとけ＞
	前半はほぼ不要ですね。説明が細かいのはダイエット中に見て食べたかったから、しかもプリン名がでた時点でオチはバレバレっすね かぼちゃプリンを食べたくてセブンに入ったけど買えなくて９９ショップで『ぼくかぼちゃ』を見たのが元ネタです。これ書いた後セブンの新作かぼちゃプリンがでました。某有名中華料理店のかぼちゃデザートより美味い。最近のコンビニは侮れませんね 2006.10.21
	>> 妄想文 INDEX >>