コルト・ガバメントと久保田

2007年8月にラスベガスに行った際コルト・ガバメントを撃ってきました。その体験を元に久保ちゃんの撃ち方や何故コルト・ガバメントなのかを考察してみました。 (2007.8.19)



実際に撃った銃の写真


コルト・ガバメント概略
 (ウィキペディアより引用させて頂きました)
種類 軍用自動拳銃
製造国 アメリカ合衆国
設計・製造 コルト社ほか多数 (久保田のはスプリングフィールド社のガバメントモデル)
口径 .45口径(約11.43mm)
銃身長 106mm
使用弾薬 .45ACP弾
装弾数 7発
作動方式 シングルアクション、ティルトバレル式ショートリコイル
全長 216mm
重量 1077g
発射速度 銃口初速 264m/s
有効射程 50m
拳銃弾でも一発で相手を行動不能にできる「マン・ストッピング・パワーの高い弾丸」として開発使用された。


値段
600〜700$
弾は1箱30〜50$くらいなので800$もあれば一式揃うそうです。同じ45口径でも好みで火薬の量を選べるので値段はまちまちだそうです。ガンショップで普通に並んで売ってました。


射撃体験
体験者=管理人のスペック:身長154.5p、体重5*s(・・・ハッキリ言って重いです)、腕力ちょっとある方、比較的スポーツをやってる方、耳当使用です。
撃ったコルトガバメントは通常タイプ、火薬調節ナシだそうです。上の写真の状態です。スコープなどはついてません。44マグナムを撃ったことのある某方と話してたんですがスコープついてるとそのぶん重くて狙いにくいんじゃないでしょうか。

最初は22口径で50発練習、次に38口径を30発、ライフルを12発、45口径コルト・ガバメントを12発、44マグナムを6発撃ちました。最初はツアーでは44だけしか無かったんですが頼んだらかえてくれた。しかもオマケで44を6発撃たせてもらえました。



最初に弾を装填します。
この写真はライフル用です。右下に見えるのが44か45用の弾です。
45はちょっと重くて詰めるのに苦労しました。写真をとる余裕が無かった(笑)
でもインストラクターさんはとても素早かったのでこつがあるようです。



構えます。腕を伸ばして右手で握り左手で支え足を前後にふんばります。
握り方は基本的に左手で下から支えればいいらしい。指の位置とか指導されだけどその通りにやらんでも平気らしくうるさく注意されませんでした。
そうそう、最初にインストラクターさんに「片手撃ちは絶対に止めてください」と釘をさされてしまいましたので両手撃ちのみです。(そりゃそうだって・笑)
因みに的の位置は7mです。でも的の大きさが人のサイズより小さいので12m先に人がいるような状態だそうです。

そして撃ちました。

ガウンッ!!

38口径とはワンランク違う衝撃と音でした。耳当てしてても音が響きます。
火薬の臭いがぷんと鼻についたのが印象的でした。

最初は驚きましたが数発でコツが掴めて的に当たるようになりました。撃ちかたとしては、3・2・1・バン!と3秒くらいで照準をあわせて撃ってました。でも最後の方には腕が疲れてとんでもない方向にいったのもありました。初めの方の22と38のリボルバーは撃鉄を引くのが重くて親指が疲れるんですよね。

成績は下記です。



左から38口径、45口径コルトガバメント、44マグナムです。
38は真ん中狙い、45は心臓狙い、44は真ん中狙いでした。38あたりは我ながらよく当たったと思います。インストラクターさんにもとても上手だと褒められてしまいました。(こんなん上手くても役にたたんがな・・・)
私の横にいた米国人には最初から最後まで珍しいものを見るような顔をされてしまいました。米国人の基準からすれば子供みたいな背格好の私ですもんね。しかも日本人。そんなんのがふっとばされもせずバンバン44や45を撃ってりゃそりゃ驚くわな。私も撃てることに驚いたよ。

感想としましては、思ったよりかは撃てるし当たりやすい、でした。
本当の銃撃戦は7m内くらいでおきるそうです。室内戦だともっと近いでしょうね。実戦では撃つ速度が速くて狙う暇がないでしょうが的が大きいので当たりやすいと思います。なんせ一発当てれば相手は動かなくなるんで精密に狙う必要はないですし、上の私のように心臓位置とかを狙わずともいいんです。どっか当たりさえすればOKなんです。室内なら銃口を相手に向けて引き金を引くだけで十分当たると思います。そういう意味では効率の良い銃ですね。


久保田の撃ち方と身体能力

1、片手撃ち
インストラクターさんは「実際はない。映画だけの世界だ」と言ってましたが女の私があんだけ撃てるんだから可能なんじゃないかとも思うんですよね・・・
22口径を撃ってるとき最初は真ん中に当たらなかったんですが、インストラクターさんが「あなたはちょっと下に向けて撃つ癖があるからちょっと上を狙ってうてばいいんじゃない?」と言われ、そうするようにしたらよく当たるようになりました。ちょっと下に向け上へ向けながら撃つと上に衝撃が逃がしやすかったので自然となったようです。これが正しい撃ち方かどうか分りませんが的には当たりました。
これと同じように撃ってたら45口径も結構簡単に撃てたんですよ、女の私でも。
といっても、私は合気道の経験があるのでとっつきやすかったんじゃないかな。合気道は体の重心移動や手首の捻りで相手の力を流すことが多いので。しかも私ってば手首の関節技を大得意としてたし。普通なら初心者は衝撃で両腕を頭の上近くまで跳ね上がるそうですが私はせいぜい45度くらい跳ね上がっただけでした。
とはいえ、一般的ではないかもしれませんがそれでも常人の域をでない私ですので、180pの長身と体重、イカサマするだけの器用さがある久保田なら片手撃ちも片手連射も両手撃ちも平気で出来るんじゃないでしょうか?
第一実戦で両腕固定したまま撃つのって難しいよな。乱戦なるとどうしたって姿勢は崩れるし移動しながら撃つのなら片手撃ちの方が自然に思えます。

2、横撃ち
これは微妙・・・。腕はまっすぐに伸ばして撃った方が狙いやすく当たりやすいのは確かです。でも乱戦で姿勢が崩れたのならあり・・・かな?。横で撃っても体を左半身引けば衝撃は逃がせると思います。撃ってその反動で体を回して90度横の敵を撃つには有効かも。反動を利用すれば体を素早く回しやすいとは思います。でも腕の筋を痛めると思う。まあやらんほうが無難じゃないかな・・・。

3、結論
久保田の身体能力は一般的でないにしろ人外魔境まではいかないようです。肉体派ってタイプじゃないですよね。どっちかというと手首が柔らかく器用で、細身を活かした体の回転や重心移動に優れてるんじゃないでしょうか。でもあの音のお陰で耳は悪くなりつつあると思われます。


なんでガバメントなのか?
リボルバーじゃなくてオートなのは弾こめが楽だからだと納得です。実際にやってみると全然違いました。リボルバーは面倒ですね。
でも撃つ前まではなんであんな大きな銃を選んだのだろうと疑問でした。いくら45なら確実に相手の動きを止められて効率がいいとはいえ、撃つと腕も痛いだろうし、音も大きいし、値段も高いし、一般的な38口径で十分じゃないかと思ってたんですよね。
でもね、撃ってみたらなんだか久保ちゃんには似合ってるような気がしました。
38とはワンランク違う衝撃と強い火薬の臭いが、なんかぴったりなんですよ。
45は普通なら躊躇するような破壊力です。その引き金を引く。これはちょっと勇気がいります。勇気というか大きな力を手にしてそれを行使するときのためらいとでもいうのでしょうか。例えば数百万を手にして勝負に挑むような高揚感と失うかもしれないというためらいが混ざったような緊張感がありました。そして引き金を引くと衝撃と火薬のにおいがする。引き金を引いた結果、力を行使した結果を味わう瞬間。かすかな驚きと撃てた事にたいする満足感。ここで高揚するか、否か。道具の力を自分の力だと勘違いして興奮する人もいると思います。でも久保田は淡々と撃ち続けるんじゃないでしょうか。
力を手にするも、力に溺れず、力に踊らされず、ただの道具として使用するだろう久保田にとっては、38じゃ効率が悪い、50まではいらない、45くらいが丁度いい、そんな感じで選んだような気がしました。



最後に
このページはWAの久保田がどういう気分で銃を撃つのか知りたいために射撃体験をし感想を述べたものです。これといって銃に興味のない私が書きましたので記述に誤りがあるかと思いますが素人ゆえということでご了承下さいませ。
また、データ集には検索避けをつけてなかったんですがこれにはつけました。銃に興味のある方、特に銃を撃つことに興味がある方から検索されないようにです。私の感想だと簡単に撃てるようなことを書いてますので危険だと思ったからです。銃の怖いとこは簡単に撃てることです。そしてそれを人に向けたらあっという間に人殺しになってしまいます。これが怖いのです。
私はね45口径を躊躇なく撃てた自分が怖かった。撃ってたときはそうでもなかったんですが後で怖くなりました。銃を持てば私も人殺しになる可能性があるんだと実感しました。力を持って行使することが出来るんだとゾッとしました。それと同時に怖いと思える自分にホッとしました。多分これから先は銃を撃つようなことは無い自分に、日本に生まれた自分に心底ホッとしました。
銃とは持つのも撃つのも撃たれるのも怖い、そういうものだと知っておいて下さい。





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