「知ってました?」
「何を。てか、ちけえよ耳もぞもぞする」
「今日、久保田君の誕生日なんですよ」
「え」
(どーすっかなあ)
久保ちゃんと一緒にモグリの店まで行ったら珍しくモグリが外に出てきた。
俺はあんま話したくないっつーの。
(てかなんでモグリが知ってんだ)
情報屋だからって、そこまで知ってるもん?
ほんと、怪しいやつ。
久保ちゃんは夜までバイト。
俺は暇なのでそのまま外で遊んでようと思ったけど。
(誕生日、)
(祝うべき、だよな?でも、)
久保ちゃんが何欲しいのかとか知らないし。
・・・あんまり物欲しそうな顔しないし。
(コンビニ何か新商品出てたかな)
(でも久保ちゃんのことだから早々にチェックしてそー)
何も知らないんだと、こういうとき思うけれど。
何もわからない、その気持ちの方が強かった。
久保ちゃんは、何考えてんのかわかんねえ。
店まわってコンビニ行って、と頭の中で計画を練る。
店って・・・どこに行けばいいんだ?
「ただいまー・・・っと」
「おかえりー久保ちゃん」
「なに、どしたのそれ?」
「モグリに聞いたんだけどさ、」
「鴻さんに?」
「久保ちゃん、今日誕生日なんだろ?」
「・・・そだっけ?」
「なッんだよそれ〜〜ッ!?」
「あーあー待って、うん、そうね、そうそう誕生日だわ俺」
「ッたく・・・間違ったかと思ったじゃん」
「いや、ね。それで、これ?」
「ん」
「ビールにおつまみに・・・へえ、こんなの出てたんだ」
「まだ食ってねえ?」
「うん、知らなかった」
「そか、良かったー。 でな、久保ちゃん」
「ん?」
「あー・・・その、」
「うん」
「〜ごめんッ俺、なんも用意できなかった」
「なにが?こんだけ色々買っておいて」
「だからー・・・その、プレゼント、的な・・・」
「プレゼント?いいよ別に」
「でも…さっ」
「特に大した日でもないのに。それにこんだけあるんだし、」
「それはッ…ちがう」
「なにが?」
「だからッ…あーもうッ」
ゴツンッ
「〜〜ッ」
「・・・何も頭突きすることないでしょ」
「だぁああもうッちがくて、」
「わかってるよ」
「え、」
「プレゼント、でしょ?」
「〜ッ!」
「今度は口がいいな」
「なッ・・・ばーかッ」
「うん」
「久保ちゃん」
「ん?」
「誕生日おめでと」
「・・ありがと」
***
HappyBirthday!!
ギ、ギリギリですが。
いつもサーチ活用させていただいております。
去年の企画は見ているだけだったので、今年こそ!と思い
こんな小説でもなんでもない文を・・・どうもすみませッ
愛だけは詰めてお送りいたしました・・・!
どうかしあわせな誕生日を久保時に。
そして、素敵な企画をして下さった犬’様に感謝の意をこめて。
ありがとうございました。