02 プレゼントは?
「プレゼントで何で俺達がリボンで縛られなきゃならねーんだよ」
「いわゆるラッピング?」
「ラッピングって…俺達がプレゼントってことか!?」
「そうみたいね」
「って誰にだよ」
「やっぱ久保時ファンの皆様にじゃない?」
「だから二人セット?」
「そうそう」
「なーんか納得できねぇよな、俺の誕生日だってーのによ」
「俺の誕生日でもあるんだけどね」
「だよなー」
「んじゃこうしようか」
「久保ちゃん?」
ごそごそごそ・・・久保田くんが何かやってます。
「ちょッどこ触ってんだよ!」
「ちょっと我慢してね」
さらにごそごそごそ・・・
「変なトコ触んなよ!」
「もうちょっと我慢ね」
も少しごそごそ・・・
「ほい」
「え?久保ちゃん??」
いつの間にか時任と一緒に縛られていたはずの久保田が横に立っていた。
「ちょっどうやって抜け出したんだよ!」
「縄抜けの術?」
「ホント無駄に器用だな・・・」
「そんな褒めなくても」
「褒めてねーっての、…ってさー、なんか俺のきつくなってね?」
二人をゆるく巻いてたはずのリボンがやけにきつい。身動きがとれないくらいに。
「抜けると同時に締め直しといたから」
「はぁ?何でだよ」
「再包装?」
「わけわかんねー・・・、いいから外せよ」
「うーん、どうしようかな」
「あぁ?」
「『ほどいて?』って可愛くお願いしてくれたら外してあげる」
「ふ・ざ・け・ん・な!」
「そう?んじゃこのままお持ち帰りさせてもらうから」
「オイッ!」
「久保時二人だったら皆様へのプレゼントかもだけど、時任一人とえいば誰のものか決まってるっしょ?」
そう言って久保田はよいせっと時任を担ぎあげた。
「ちょっ下ろせ馬鹿ッ」
「はいはい、後でね」
「今すぐ下ろせ!」
「プレゼントはおうちであけるって決まってるでしょ」
「プレゼント言うな!」
ギャーギャー騒ぐ時任をいなしながら久保田はどこかへと歩み去っっていった。
------------------------------------
※久保時お取扱注意事項※
必ずセットでお取り扱いください。
バラバラにした場合
暴れます。
もしくは逃げます。
下手すると壊れます。
そしてもれなく回収人が現れます。
バラバラにしなければいたって大人しいので
くれぐれもセットでお取り扱い下さい。
------------------------------------
(終)
|
|